一番は一人だけ

卒業式で、校長先生から送られた言葉のほとんどは憶えていない。しかし、小学校の卒業式で教頭先生から送られた言葉は、今でもよく憶えている。短い言葉だったが、いい言葉だった。

教頭先生は卒業生のわたしたちにこんな話をしてくれた。

「将来、みなさん全員が一番になる、ということはないと思う。
 なぜなら、一番というのは一人しかなれないからだ。
 どんな分野でも一番は一人だ。
 でも、一流にだったらなれる。

 みなさんが将来どんな道に進むかは分かりませんが、
 一流になることはできます。
 一番でなくてもいい。一流を目指してください。

凡人で三流のわたしは、教頭先生が送ってくれた言葉に今でも勇気づけられる。

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