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たいせつなのは、自分の役目を果たすってことでしょ/デルトラ・クエスト3<2>影の門を読んで

デルトラ・クエスト 3〈2〉影の門
エミリー・ロッダ(著)
デルトラ・クエスト III〈2〉影の門
影の大王に仕掛けられた「四人の歌姫」の第2話です。
世の中には、「助けて!」を言えずに助けを求める人びとがいます。
今回の「北の歌姫」にとらわれた「ある人物」はまさにその人かもしれません。


四人の歌姫。
デルトラ王国の東西南北にその歌姫たちはいて、デルトラ王国の大地や海を不毛の大地と魚一匹とれない海にしてしまっています。
前回の「東の歌姫」を倒した主人公リーフたち一行は、北に進路をとり、次の歌姫「北の歌姫」を探す旅に出ます。
今回の物語に出てくる「仮面の一座」は、現代人をあらわしているようにわたしは、思います。
「仮面の一座」は、座長のベス率いるサーカス集団です。
ふだんから、全員仮面をかぶり、サーカスの練習を続けています。
素顔を明かさないサーカス集団が、「仮面の一座」です。
リーフは、座長のベスにあることから気に入られ、ジャスミン、バルダとともにこの「仮面の一座」たちと旅をすることになります。
仮面の一座には、何かしらの秘密があり、仮面自体にも何かあるようです。
仮面も、それを一生被って生活していたら、仮面ではなくなるということかもしれません。
そして、仮面の下の表情は、誰にも見えないのです。
仮面では笑っていても、その下の表情は曇っていることはあります。
「助けて」をそのまま口に出して言えない人が、世の中にはいます。
みんな口に出して言わないけれども、別の方法でそれを伝えているのです。

わたしも、その人かもしれません。
以前も書きましたが、作者エミリー・ロッダの声は、ジャスミンがよく口にしていると思います。
今回は、こんな言葉を残しています。
「たいせつなのは、自分の役目を果たすってことでしょ」
ジャスミンの声が、この物語に小さな勇気を与えてくれます。

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