面白かった本(小説)

面白かった本(小説)

本の感想:むらさきのスカートの女

むらさきのスカートの女 今村夏子(著) 読み終えてからタイトルが秀逸だなと感じた。 「むらさきのスカートの女」である。非常に気になる人物ではないか。(ちなみにわたしはこれまで紫色したスカートをはいた女性をモーターショー以外でしか見た事がない...
面白かった本(小説)

本の感想:夜行/森見登美彦

夜行 森見登美彦(著) わたしの購入した文庫本の中に「夜行列車の淋しさを封じこめた小説です。良い旅を!」と書かれた著者メッセージカードが入っていた。読後のわたしの感想は、まさにその通り、といった感じである。 京都「鞍馬の火祭」の最中に失踪し...
面白かった本(小説)

本の感想:ハイペリオン

ハイペリオン ダン・シモンズ(著) 酒井昭伸(訳) 『ハイペリオン』は、1989年に米国で発表されたSF小説である。 本を見た時のわたしの第一印象は、「タイトルがかっこいい」である。 いきなり結論 最初に結論を言わせてもらうが、本書は500...
面白かった本(小説)

本の感想:幼年期の終わり

幼年期の終わり アーサー・C・クラーク(著) 福島正実(訳) SFの名作として知られている本作の感想をあえて2019年の現在に書いてみようと思う。 結論を言ってしまうと、本当に名作だった。(笑) 『幼年期の終わり』の概要 『幼年期の終わり』...
面白かった本(小説)

本の感想:蹴りたい背中

蹴りたい背中 綿矢りさ(著) これは当時19歳だった著者だからこそ書けた小説ではないかと思う。 冒頭の一節から思春期の女性特有のとがった言葉が突き刺さる。物分かりの良い大人からすれば見てはいけないものを見ている感覚に陥るのではないだろうか。...
面白かった本(小説)

本の感想:星を継ぐもの

星を継ぐもの ジェイムズ・P・ホーガン(著) 池 央耿(訳) 本書は最後の最後、一件落着かと思われた時、大どんでん返しが待っている。しかも正当な方法の大どんでん返しだ。 『星を継ぐもの』のタイトルが頭を駆け巡る瞬間だ。この大どんでん返しは、...
言葉

名言集:銀河英雄伝説10 落日篇

銀河英雄伝説10 落日篇 田中芳樹(著) 銀河英雄伝説本編はこの10巻をもって最終となります。 物語の主人公とも言えるヤン・ウェンリー亡き後の回想も入る本書は、ヤンの親友であるアッテンボローの言葉がヤンの代役となっている気がします。 「ユリ...
言葉

名言集:銀河英雄伝説9 回天篇

名言集:銀河英雄伝説9 回天篇 田中 芳樹(著) 9巻目となる本書は、物語もいよいよ大詰め。とりわけ帝国軍の双璧と称されるロイエンタールの言葉が心に染みます。(ロイエンタールはいろいろな意味でかっこいいキャラクターです) 「言葉では伝わらな...
言葉

名言集:銀河英雄伝説8 乱離篇

銀河英雄伝説8 乱離篇 田中芳樹(著) ポプラン(天才パイロット)も個人的には好きなキャラクターの一人です。女たらしで軽い感じだが、まっすぐ生きているところが好きです。 してもよいことと、やっていはいけないことを教えてもらい、指導と命令に服...
言葉

名言集:銀河英雄伝説7 怒涛篇

名言集:銀河英雄伝説7 怒涛篇 田中芳樹(著) 誰かに命令され、誰かに従属して生きるほうが楽なのだ。それこそが、専制政治を、全体主義を人々がうけいれる精神的な土壌なのだった。五〇〇年前に、銀河連邦の市民たちは多数の自由意志によってルドルフ・...