本の感想:きりがみあそび・紋切りあそび

きりがみあそび・紋切りあそび
荻原百合子(著)

きりがみあそび・紋切りあそび

「折って、切って、できあがり!」
という、うたい文句そのままの本である。

仕事の本であれば、「パターンを簡単に作る方法」というタイトルになるかもしれない。本書の題名には「〜あそび」とついているだけに純粋に『紋切り』を楽しみたい。
わたしは、子供と一緒に作った紋切り模様を引き出しの底敷きにしてみた。

ピンクがさくら、赤はトマト、黄緑が家紋の三つ菱片喰(みつびしかたばみ)。蝶々は、トマトの切り取った紙をつなげて作った。
2013-05-12 at 15.05.20

紋切りは、3回くらい折り紙を折ってから切る。切る紙が、やや厚いため小学校低学年では苦労するかもしれないが、出来たときの喜びが大きい。開いていくうちに驚きが広がる。

紋切りは、江戸時代の遊び。
紋切りという言葉を調べるうちに『紋切り型』という言葉に行き着く。
『紋切り型』の意味は、面白みがない意。
『紋切り』は、面白いのに『紋切り型』は、面白みがないというのはなぜだろうと思ったが、誰でも同じパターンや紋様を作る事が出来るという意味では面白みがない、となるのだろう。
季節の行事で使えそうな紋切りや花や動植物も紹介されている。
古くからある遊びというのは、遊んでいるうちに想像力が働いてくる。
簡単に様々な紋様が作り出されることから、じゃあこうしたらどうなるだろうと自分でオリジナルなものを作ってみたくなるのだ。
黒い折り紙を使い、適当に鉛筆で描いた部分を切ったら、怪しい紋様が出来た。

2013-05-12 at 15.06.50

悪魔の紋章みたいだ。家紋をこれに変えようかと思った。
紋切りは、永遠に楽しめそうな遊びである。

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