本の感想:かいじゅうたちのいるところ

かいじゅうたちのいるところ
モーリス・センダック(作)
かいじゅうたちのいるところ
映画にもなった絵本。
この絵本に出てくる怪獣にはなぜか人間のような<足>がある。着ぐるみ?
母親に叱られてかいじゅうたちのいるところに行ってしまう主人公マックスは幼い時のわたしたちだ。
大人が読んで、子供のときの<キオク>を思い出す絵本かもしれない。


ストーリーは何てことはない。
母親に叱られた男の子が、<かいじゅうたちのいるところ>に行って<かいじゅうたち>と遊んでまた帰ってくるだけの話だ。
この絵本を馬鹿にしている訳ではない。
わたしは常々絵本こそ大人が読むべき本だと思っている。
なぜなら物事の本質が描いてあるから。そういう意味で本書は深い。
幼い子がこの絵本を読むと、かいじゅうたちの絵が怖かったり、かいじゅうたちの踊りが楽しそうだったりするのだろうけれど、大人が読むとなぜか読んだ後に<かいじゅうたちのいるところ>とは一体何だったのだろう、と考えてしまうんじゃないだろうか。
親に叱られてふくれっつらして。しばらくして自分が悪かったんだと思って。でも「ごめんなさい」が言えなかったときのことを思い出した。

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