本の感想:人の上に立つ人になれ

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人の上に立つ人になれ
渡部昇一(著)
人の上に立つというのは、物事を率先して引き受けて、周囲を引っ張っていくような人、つまりリーダーだと思う。
世の中には、「リーダー」よりも「リーダー以外」の人の方が圧倒的に多いが、著者は誰もが人の上に立つ人になれ、とはやし立てている訳ではない。
「人の上に立つ人」になれ―自分の「生き筋」が見える人は強い!


「99%の人間は何にだって向いている」とする適性について書かれた1章がとりわけ参考になった。
例えば、

仕事や世の中を安易に考えてはいけないのはもちろんだが、自分には何か適性があるなどと、大それたことを考えてもいけないのだ。ゲーテやアインシュタインでもあるまいし、適性があるなどと考えること自体がおこがましいと考えるぐらいでよいのだ。
もしも、何か適性があるなどと考えているようなら、それは一種のエゴマニアック(エゴ肥大に陥って、自分を過大評価している人)だ。これでは人生は失敗だらけになってしまう。

などは、若い頃にちょっと辛いからと仕事を辞めた自分に言ってやりたい。
本書の良い点。
読むと勇気が湧いてくるところだ。
迷わずに前に進めよ、と言われているような気になる。
悪い点。
少し歴史上の人物を祭り上げている節がある。
日本の織田信長始め、ナポレオンなど歴史上の「英雄」と呼ばれる人の評伝が多数紹介され、人の上に立つ人として「〜が優れていた」と結論づけている。
わたし自身は、「英雄」と呼ばれる歴史上の人物たちは、戦争で多くの人を殺しているという部分を差し引いて考えるべきだと思っている。
人の上に立って多くの人を殺していいのなら、いつまでも戦争はなくならないと思うからだ。
それでも本書で登場する歴史上の人物のリーダーとしての振る舞いは今の時代でも参考になるし、それを多く紹介している本書もそういった意味では、面白い本だと感じる。
けっして、人の上に立つ人に誰しもなれる訳ではない。
著者は、全員がリーダーになれ、と言っているのではない。
ただ、一人一人がリーダーとしての素養を身につけたなら、多くの困難が解決できるようになるのではないか、そう著者は伝えているように感じた。

ここで、動いてしまったら明日はどうなるだろうと思い悩んでしまったとしたらどうだろう。
意欲も萎え、せっかくのチャンスをのがすことにもなりかねない。

本書より

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