長崎瞬哉(詩人)

詩:僕はしゃべらない

僕はしゃべらない しゃべればしゃべるほど誰かの言葉になっていくから 僕はしゃべらない しゃべればしゃべるほど自分が遠くなるから だから僕はしゃべらない
長崎瞬哉(詩人)

詩:特急列車

僕が 特急列車に乗ったとき 着いた駅は 各駅停車の駅と同じだった 人は皆 人生という時間の奴隷だ 自分が 奴隷であるということを 僕は 駅を降りたとき知った
長崎瞬哉(詩人)

詩:不一致

旅は人生に似ている 山登りも人生と似ている…
長崎瞬哉(詩人)

詩:知らない夜空

君が近頃、星を見なくなっているとしたら ちょっと今夜、夜空を見上げてみるといい。
長崎瞬哉(詩人)

詩:人生

親から手札が配られた まずはどれから出そうかな 相手が捨てたカードには 何かの意味があるはずだ
長崎瞬哉(詩人)

詩:二口目

一口目のお酒のなんと美味しいことか! 二口目、三口目と飲むにつれ薄れゆく感動 いつか真実は自分の中にあると知る
長崎瞬哉(詩人)

詩:歴史を食べる

今日わたしが死んだら、歴史はそこで終わるのか。 わたしの歴史を食べてくれる人がいたらいい。
長崎瞬哉(詩人)

川柳:詩と死

人生は 一つの死だと 誰が云ふ 人生も 一つの詩だと 誰か云ふ
長崎瞬哉(詩人)

詩:魔法使い

振りかえってみると あんな事 よく出来たなと思う
長崎瞬哉(詩人)

詩:地球は一つで世界はつながっている

私は知っている。 海に流したプラスチックごみは、わたしが食べた魚の肉となってわたしに返ってくること。