長崎瞬哉(詩人)

詩:人は自分で名前を決めることができない

わたしの名前はたぶん父がつけた。自分でつけた名前ではない。
長崎瞬哉(詩人)

詩:萌芽

戦争は頭の中から始まる…
長崎瞬哉(詩人)

詩:お墓

根っこの山と 一面のパネルが わたしには 墓標に見える
長崎瞬哉(詩人)

詩:何やってるんですか?

何やってるんですか? ― 人間です。
長崎瞬哉(詩人)

詩:知らず森

その森は お前のすぐ近くにある
長崎瞬哉(詩人)

詩:隔てるもの

海は、隔てるものではなく つなぐもの…
長崎瞬哉(詩人)

詩:交差

陸橋を渡っているとき 列車が下を通り過ぎた 乗客の顔が数人見えて 私の足取りは軽くなった
長崎瞬哉(詩人)

詩:親心

急な坂道を上っていたとき、ベビーカーを押した女の人とすれ違った。 こんな坂道でベビーカーの手を離したら、さぞ大変だろうと思った。
長崎瞬哉(詩人)

詩:僕はしゃべらない

僕はしゃべらない しゃべればしゃべるほど誰かの言葉になっていくから 僕はしゃべらない しゃべればしゃべるほど自分が遠くなるから だから僕はしゃべらない
長崎瞬哉(詩人)

詩:特急列車

僕が 特急列車に乗ったとき 着いた駅は 各駅停車の駅と同じだった 人は皆 人生という時間の奴隷だ 自分が 奴隷であるということを 僕は 駅を降りたとき知った