2024年、焼却決定本!「じい散歩」

読んだ本

これを読んで気分よくなるのは現代も男尊女卑の感覚で何不自由なく生きている「じいさん」だけだと思う。

90才近い夫婦とその家族の物語。
主人公は夫の新平で、妻の英子は認知症の症状が出始めている。
息子は3人いるが、長男は引きこもり、次男は女性として生きていて、三男は新平から多額の借金をしている。
次男は家を出ているが、長男と三男は家にいるため、一家四人暮らしだ。(この設定が物語に何か重大な影響を与えているようにも思えない)

昭和の時代を生きた感覚のまま、じいさん(新平という名前だがじいさんで十分)が好き勝手に令和の時代も暮らしているという話でオチも何もない。

じいさんの趣味は散歩なのだが、散歩で立ち寄るのは喫茶店やらソースカツ丼の店やらで、常に外食している。しかも妻の英子は太っていて動くのが億劫という設定でじいさんは一人で散歩している。
夕食は家でするのだが、妻の英子が作っている。

じいさんは不動産業を営んでいた名残りの事務所として使っていたビルの一室があり、現在はそれを趣味のエロDVDやらの保管場所に使っている。事務所は妻から離れて一人自由にできる場所という位置づけのようだ。

物語の後半で妻が倒れるシーンがある。
じいさんはそのまま救急車も呼ばず勝手に寿命だと決めつけて妻を半身不随の状態にしてしまう。
ある意味わたしはこのじいさんに勘当した。(感動ではない)

「じいさん」を反面教師として読むならありかもしれない。
しかし、この本をブックオフなどに売って他の人が買って気分を害すおそれもあるので、わたしとしては焼却決定!

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