長女の授業参観に行った。小学校2年生の授業だ。
国語の授業で読み合わせしていたタンポポの花についての文章は興味深いものだった。
タンポポの黄色い花が、綿毛になることは、子ども時代から知っている。
幾度となく、あの白いふんわりとした綿毛を空に飛ばしたか分からない。
【写真/2011年4月29日 直径10cmの巨大タンポポ】
授業で取り上げていた内容は、タンポポの「うまれて、しぬまで」だ。
タンポポは、環境に合わせて体型を変えるなど色々な「しぐさ」をするという。
花が咲いてから、タンポポはぐんぐんと背が伸びていく。理由は、日光に当たるためだ。
しかし、雨が降る日、タンポポの花は閉じて「ぐったり」と横になる。人間でいうと寝るしぐさだ。
雨風から身を守るためらしい。
そして、黄色い花から白い綿毛になると、さらに背は伸びる。
背が伸びると風によく当たるので、遠くに種子を飛ばすことができる。
タンポポにとっては、「色んな場所に種子を飛ばす」ということが大事なようだ。
綿毛になったあとに雨が降ると、タンポポはぬれないようにと傘をさす。
傘のようなもので、綿毛を覆う。
綿毛が濡れてしまうと、種子を遠くに飛ばせないからだ。
「そうです。タンポポは、環境に合わせて変化するのです」
途中、先生が学生に向かって言った。
わたしは、人間も同じだなあ、とこの時思った。
わたしも小学校時代、真剣に受けていたかどうかは分からないが、授業を受けていた。
多くは、授業中に友達と悪ふざけしていたように思う。
でも色々なことを先生や教科書から教わっていたんだな、と思う。
大人になった今聞くと、とても興味深い話が多くあったに違いないが、その当時はたいして興味を持たないものだったのか。
国語は、漢字や文章を扱っているが、記憶にあるのは、読んだ物語の映像であることが多い。
「スイミー」や「注文の多い料理店」などはイメージとして強く脳裏に焼き付いている。
タンポポは環境に合わせて変化する ー タンポポが、放射能を浴びていることを感じているかどうかは分からないが、これから環境に合わせて変化していくのだろうか。そして、わたしも。
コメント
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mrgaritaさん、毎回いい記事を書かれますね
4月某日、桜を見ながら歩いていて
ふと足元を見るとタンポポが咲いていたんですよ
「はっ」としてしまいました。
自然は色んなことを教えてくれると
思いました。 AKIRA
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ありがとうございます。
> 自然は色んなことを教えてくれると
> 思いました。
わたしもそう思います。
学ぶべきものは、意外と身近なところに隠れているんだと最近思います。