登山の感想:鶏足山(けいそくさん)/茨城県城里町と栃木県茂木市との境

登山の感想:鶏足山(けいそくさん)/茨城県城里町と栃木県茂木市との境 好きなもの

【写真/2012年6月23日 鶏足山(けいそくさん)まで260m】

「はじまりに、終わりを想う」とは、聖書の言葉だ。
地元茨城県の城里町と栃木県茂木市の県境にある鶏足山(けいそくさん)という山に登った。
事前に入手した登山マップでは2時間位の登山コースが記されていた。
小学生の子供2人と家族4人で登山したら、4時間コースとなった。


家族で初めて登るには丁度いいくらいかと思い登ってみたが、ファミリーコースと記された場所はかなり上り下りとも急で子供達はなんども滑って転んでいた。
雨が降ったあとだったためか、途中の道が小川の中を歩いているように水が浸み出していて見た目には凄く綺麗だが歩きにくかった。
もっとも子ども達は普通の山道よりこちらの方が迷路みたいで楽しかったようだ。
「えー。どこが道なのー」とは言いながらも道を選択することを楽しんでいた。
少し辛いけど楽しいといった感じだ。

登山の感想:鶏足山(けいそくさん)/茨城県城里町と栃木県茂木市との境
【写真/2012年6月23日10時14分 鶏足山ファミリーコース】

わたしは小学校時代は父親に連れられてよく長野県にある飯綱山に登ったことがある。
小学校の近くにも4〜5分で登ることが出来るちょっとした山があり、山道や登山には親しんできたつもりだ。
「そこに山があるから」と山に登る目的に答えた先人がいたが、今回のわたしの登山目的は、最近の登山はどんな人が登っているのか単純に知りたい気持ちがあったからだ。
子供達と登山に行ったことが今までに無かったことも一つにはあった。

結論を言うと、登って良かった。
最初はすぐに「疲れた」を連発していたが、一歩一歩進んでいくにつれ、自分なりに楽しさを発見していったようだ。

登山の感想:鶏足山(けいそくさん)/茨城県城里町と栃木県茂木市との境
【写真/2012年6月23日10時38分】

鶏足山は、その昔(810年頃)弘法大師が訪れて修行をした際に登った山で、ある日断崖絶壁の護摩焚石(ごまだきいし)で修行をしていたとき、鶏の声を聞いていってみると鶏の鶏冠の形をした大きな石(鶏石と呼ばれている)がそこにあったという言い伝えが残る山だ。
実際に鶏石を見たが、断崖絶壁になっており、石の上から下を見下ろすと足下がすくわれるようで恐い。

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【写真/2012年6月23日11時57分 鶏石】
途中、千葉県からきた年配の登山グループと栃木県の宇都宮からきた小学生の子供2人を連れた家族に出会った。
一人で登山している人たちにも3組ほど出会った。
皆一様に笑顔だった。
わたしは家族と助け合いながら登ったが、一人で登山するとまた違った楽しみ方があるのだろうなあ、と感じた。
そう言えば、わたしは生まれてこのかた一人で登山をしたことがない。そんな日が来るのだろうか。
山道と道の両脇はよく整備がゆきとどいていた。
途中の木の切り株に、整備をした人のものであろうメッセージがのこされていて元気がでた。

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【写真/2012年6月23日10時40分】
その場所は、もう少しで山頂付近の少し疲れが出る地点だった。
わたしはこのメッセージを彫った人が誰だか知らないが、感謝した。
文字というのはこんな使い方もあるのかと思った。
直接的にではなく、間接的に伝えることが出来るのも文字の魅力の一つなのだ。
自分も誰か知らない人へのメッセージを残せることが出来るのだ。人生において、そのやり方は色々ある。
鶏足山のファミリーコースは、決してなだらかではないが、すぐ脇に小川が流れていてとても爽やかな場所だ。
しかし、途中の道は、まわりの木につかまってでないと登ったり下りたり出来ないくらいの急斜面だ。
山頂で持っていったおにぎりを食べた。


【写真/2012年6月23日11時11分】

山を下りるときは、行きとは違う道を歩いたため、ファミリーコースでない道を選択せざるを得なかった。
こちらはさらに急だった。転んだりしてもなぜだか達成感があり楽しい。
スタート地点に戻ると杖代わりのスキーのストックが置いてあったことに気づいた。
登る前には気づかなかったので、自分たちで木の棒を折って杖にしていた。
スキーのストックは丈夫なので山歩きには確かに良さそうだ。使わなくなったスキーのストックが妻の分と2組あるので、家族4人分になるなあ、と思った。
「春の小川」が聞こえてきそうな風景が、スタート地点の場所だ。
お茶畑が綺麗に刈り取られていた。

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【写真/2012年6月23日13時23分 木】

お茶畑の写真を撮りながら、ふと思った。
登山はスタート地点がゴールなのだと。
聖書の「はじまりに、終わりを想う」という言葉が思い浮かんだ。

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