本の感想:ねずみ男の冒険/水木しげる

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面白かった本(その他)

ゲゲゲの鬼太郎の名わき役であるねずみ男が主人公の短編漫画集。
ちなみに鬼太郎や猫娘などは一切出てこない。

ああ、わたしも天地がすぎゆかぬうちに「幸福の甘きかおり」がかぎたい…

と最後につぶやく《幸福の甘きかおり》は好きな作品だ。ねずみ男が最後に失敗する話は、ゲゲゲの鬼太郎でもおなじみだが、本人の失敗談だけで終わらず、「人間とは?」「幸福とは?」を問いかけてくる味わいのある短編集。

はたから見れば貧乏で気が狂った夫婦にしか見えないが、本人たちは希望にみちた生活をしている《錬金術》も傑作。これって自分かも、と思えてくる。

ねずみ男の冒険はちくま文庫から出版されている。文庫本サイズで一見漫画っぽくない装丁だが、漫画です。
2020年現在、残念ながら新刊は買えず、中古本しか出回っていない。わたしの持っている版は1987年発行なので、もうかれこれ33年前のものだ。当時の定価460円。現在中古で150円くらいで購入できるようだ。

「錬金術」より

もし古本屋で見かけたらぜひ手に取ってみて欲しい。水木しげるの緻密な絵ととぼけたキャラクタたちの味わいは現代では貴重なものとなった。

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