ボスキャラ

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アイキャッチ未登録画像 そういう気持ち

仮に彼をA君とする。わたしはA君に対してゲーム制作体験と称し、パソコンを使って簡単なプログラミングを教えていた。
ハイ、そこにゾンビを配置してー」「じゃあBGMをつけてみようか」…ゲーム制作体験は順調に進んでいた。ゲーム制作も終盤に差し掛かった時である。わたしの予期せぬ事態が発生した。

その前にわたしがA君に体験させていたゲーム内容を述べる必要がある。ゲームは主人公のキャラが迫りくるゾンビから逃げ回り、フィールド上にあるコインを全て取ったらゲームクリアというものだ。一応ゾンビは主人公が攻撃すれば倒すことも出来る。ただしコインが残り1枚になった時に出現するボスキャラは緊張感を持たせるため、攻撃しても倒すことが出来ない仕様にしておいた。

予期せぬ事態はそのボスキャラが登場した時に発生した。A君はボスキャラを倒そうを主人公で攻撃を仕掛け始めた。ゾンビが倒せるのだからボスキャラも倒せるだろうとA君は予想したはずなので、ここまでは予期せぬ事態ではない。わたしはA君に言った。

「ボスキャラはプログラム上倒せないようになっているんだよ」

当然A君から「そうなんだー」という言葉が出るものを思っていたわたしは耳を疑った。

何か倒せる方法があるはずっ!

そう叫んで、A君はキーボードを連打し出したのだ。しかもキーボードが壊れそうな勢いで。最初わたしは冗談でやっているのかと思っていたのだが、何度もそう叫んでボスキャラに挑むA君を見ているうちに、A君は本気でそう考えているらしい、という結論に至った。

最終的には、ボスキャラを倒す事が出来るようにプログラムを修正した。なにせそうでもしないとA君はずっとボスキャラに挑み続けそうな勢いだったからである。もしかして「ボスキャラ」という名前がA君を刺激してしまったのか。「ボスキャラ」じゃなく「無敵キャラ」とか別の名前にしておけば良かったのか、などと自問自答しながら見たA君の顔はボスキャラを倒して晴れ晴れとして見えた。
わたしは、A君ならプログラムを修正しなくてもボスキャラを倒せたかもしれないな、と思ったのだった。

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