長崎瞬哉(詩人)

詩:世界

この世の全てはあなたに対する問いかけだ答えが消えてしまわないうちに
長崎瞬哉(詩人)

詩:時間

電車の中で 泣き叫ぶ赤子をあやす夫婦がいた
長崎瞬哉(詩人)

詩:存在

「それ」は、ずっとそこにあった。たぶん「それ」は、私の小さな頃からそこにあったと思う。
長崎瞬哉(詩人)

詩:時

だから悔しいだから嬉しいだから悲しいだから笑う二度とは来ないと知っているから
長崎瞬哉(詩人)

詩:落ち葉

わたしには枯れてなお枝に残っている葉が聞き分けのない子どもに見える。
長崎瞬哉(詩人)

幻夢

機械が夢を見るのであれば人も機械と言えるだろう
長崎瞬哉(詩人)

詩:帽子

小学校の帰り道、帽子が道に落ちていた。 誰の帽子か気になって、僕はそっと持ちあげた。
長崎瞬哉(詩人)

詩:つばめ

風が吹いてきたね風が吹いてきたよ雨も降ってきたね雨も降ってきたよ巣の下に何か来たね巣の下に何か来たよ蛇だ!そうだ 蛇だ!あっち行け! ピッ ピルゥ向こうへ行け! クルップ ルゥー人が来た!棒を持っているよ 振り回しているよあっ蛇が!棒に巻き...
言葉

詩:黄色い空からこんにちは

言葉の偉大さに気づいた時はもう遅い。人生の残り時間がカウントダウンを始めている。「あーあ」と嘘ぶいてに空を見上げても、いつもの青い空だ。空が黄色をしていたら気分はどんなだろう?言葉には人の想像が入ることに気づく。風。長崎瞬哉
長崎瞬哉(詩人)

詩:彼

彼は 木の塊を 削って 削って仁王を つくった彼は 土の塊を 削って 削って動物を つくったわたしは 文章を 削って 削って詩を つくるそれは皆 元からそこに あったものかくれて そこに あったもの長崎瞬哉