雪国育ちの自転車運転技術

アイキャッチ未登録画像 そういう気持ち

中学、高校と長野に住んでいた頃、自転車通学だった。
中学では片道20分、高校では約40分の道のりを自転車で通った。

雪が降っても自転車で通学するのが当たり前だったので、慣れていない最初の頃はよく転んだ。
特に困難だったのは、雪が降った当時よりも雪が降って2,3日経った道だ。
自動車や自転車が通ったタイヤの跡が硬い氷の轍となって残っているからだった。

氷の轍にタイヤを取られるとハンドルを切っても自転車の方向を変えることは難しい。凍った轍にタイヤをとられたら最後、レールの上を走る列車のごとく進行方向が決められてしまう。下手に進行方向を変えようとすると滑って転ぶ。

しかし、なんにでも「慣れ」はあるもので、いつしかわたしは轍をやり過ごす技術を身につけた。

雪の道や凍った道では、自転車の速度は抑えてハンドルは軽くにぎる。そして、カーブではなるべく体を傾けずにできるだけ地面とは直角を保つ。

ふだん猫背のわたしも、雪道では妙に姿勢のいい格好で自転車に乗っていたのかもしれない。
若い頃に憶えたこの技は、最近使うことがない。

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