誰もいない家

家、とは何だろうかと思う。
ちょうど一年前の正月明けは、三人が暮らしていたわたしの実家は、今は誰もいない。

祖母が亡くなり、母が亡くなり、父は今入院している。
父のこともあり、わたしは実家に一人帰省した。
わたしは霊感というものを全く持ち合わせていないので、この誰もいない家には、何の気配も感じない。
しかし、人が暮らしているときと、誰もいない家とではどこか家に漂う「空気」が違う。
人が呼吸するように、家も呼吸しているような「空気」とでも言うのだろうか。

人が暮らしているときは、たとえ住んでいる相手が目の前にいなくても何か気配のようなものを感じる。家族が寝静まったあとも「ああ、いるんだな」という確かな気配。

家というのは、人がそこで暮らしてはじめて家になるんだな、と思う。
人が暮らしている家は、寒い冬でもどこか暖かい。

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