今あらためて読むと堀江貴文はまっとうなことを言っている。
稼ぐが勝ち
堀江貴文(著)
一世を風靡した「ホリエモン」こと、堀江貴文氏の本。
本書は堀江氏がライブドアでガンガン稼いでいた時分に出版された。
当時の彼に対する世評は、
「お金持ちだから、何を言ってもゆるされるんだよなぁ」と多少ひがみ、やっかみが入っていた。
本書が出版された当時、わたしはあえて読むことをしなかった。
なぜなら、その当時はライブドア株もどんどん上昇し、誰が見ても堀江貴文は儲かっているんだろう、といった空気。
そんな中で本書を読めば、大部分が肯定されてしまうような気がしたからだ。
あえて、ほとぼりが冷めた現在読んでみた次第だ。
まずは読みやすい。一文が短い。
読むとすぐに、ホリエモンは正直な人物だということがわかる。
若い人に対しても、目上の年寄り連中に対しても率直に意見している。
ああ、これがその当時は嫌われていたのだと思った。
正義感が強いように感じた。
「お金を稼ぐことが悪いことのように伝えられている社会こそおかしい」と本人の弁は熱い。
現在のテレビ衰退を予見する部分が随所にある。
日本テレビの株取得をしようとしたのは、「このままではテレビは駄目になる」、ということを分かっていての行動だったのだ。
自分ならもっといいものを作ることが出来る。
こうすればもっと便利になる。
もっとコストが下がる…
いつの時代も新しいものを作っていくのは若い人だ。
堀江氏は、古いものにしがみついて世の中を駄目にしていく老人たちを黙ってみていられなかったのではないだろうか。
営業の基本を問われ、まずは何かひとつ「売る」こと。
そして営業すれば、どんな商品でも、買ってくれる人はいる、とする堀江氏の言葉にエールを送られたような気持ちになる若い人は多いはずだ。
お金もうけなんて、とお金に対して負のイメージを持っている人こそ、お金のことを分かっていないのかもしれない。
わたしとしては、食事に対しての極端な考え方や失敗したリンドウズOSの話など参考にならなかった部分はある。
しかし、堀江氏は考え方がシンプルだ。考え方に対する説明や根拠も示されており、8割の話は、非常に参考になる意見だと感じた。
そう考えると本書には、他の本と変わらないかそれ以上の価値がある。
この先も読み継がれていくべき本だと思う。
堀江貴文氏の言葉はこちらも参考になる。
2009年03月02日 00時00分57秒
新聞やテレビが絶対に書かない「ホリエモン」こと「堀江貴文」の真実~ロングインタビュー前編~
http://gigazine.net/news/20090302_horiemon01/
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