本の感想:社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!/石原明

社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!
石原 明(著)
社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!
「現状維持を目指したら、それは衰退である」と著者はいう。
おもに中小企業の社長さんとこれから起業しようと考えている人に向けた本である。


わたしは中小企業の社長ではないが、本書に登場するような「会社を大きく発展させることができない社長」を何人も知っている。
というよりもほとんどの中小企業は、ここに出てくる発展できていない会社だと言える。
なぜなら、大企業ではないから。
ずばりと核心をつく言葉がならぶ。

・人材採用や設備投資というのは、本来は会社を成長させるために行うもの
・昔は一つのビジネスを成功させれば、一生食べていくことができたが、現代はもって10年
・その人がいなければ、その件について何もわからないというのは、会社が組織化されていない証拠
・すでにあるものを組み合わせたり応用して新しいものを作ってしまえばいいのです
・世の中は日々進歩している。便利なもの、楽できるものは何でも使った方がいい
・今どきインターネットもできない社長なんてイエローカードどころかレッドカード
・今は情報化社会なので、儲かっている会社のホームページを見ると、かなりのことがわかる
・ホームページがあるのは当たり前、重要なのはホームページの質
・ホームページはへたな営業マンより大事
・営業マンが嫌われるのは望まれていないのに行くから
・中途採用を行っている限り、会社を発展させるようなよい人材は一絶対に採れない

わたしは一社員であるが、参考になる意見が目白押しだ。
本書『社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!』の良い点。
1.順を追って、会社の発展のさせ方を説明してくれている。
2.具体的な解説が多い。

例)「社長はなぜこの商売をされたのですか?」の質問に対して「縁があったから」と答える社長が9割。
ほとんどの社長は、成功するための仕事選びや商品選びの基準を知らない

3.文章が読みやすい。
とくに3は顕著だ。社長のとる行動などの具体例が多く、想像しやすいからかもしれない。
読んでみると社長でもないのに「このままじゃいかん」と思ってしまう自分がいた。
インターネットをからませた経営について言及しており、情報化社会を生きる知識としても十分に活用できる本である。
一番価値のある人は、「無から有を作れる人」という言葉が印象に残った。

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