モチモチの木
斎藤隆介(著)
滝平二郎(画)
「人の強さとは」について書いてある(描いてある)本だ。
小学校時代の教科書に載っていたので、憶えている方もいると思うが、滝平二郎が描く木版画の挿絵が文章とピッタリとあっているのだ。
大人になって読んでも、じさまが最後につぶやく言葉にはっとさせられる。
文章を書いている斎藤隆介と挿絵の木版画を担当している滝平二郎のコンビは、名作を多く世に送り出している。
花さき山、ベロ出しチョンマなどもわたしは大好きな作品だ。
人間のもつおかしさや悲しさ、強さというものがいづれも感じることができる。
挿絵と文章がどちらもでしゃばらずに存在している本に出会うことはそう多くはない。
斎藤隆介と滝平二郎の作品は、あたかも一人の人間が作った作品のように存在していることが素晴らしい。
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