おくのほそ道
松尾芭蕉(文)齋藤孝(編)
中谷靖彦(絵)
「声にだすことばえほん」と副題に書いてあります。
ぜひ声にだして子供と一緒に読んでみたい本です。
松尾芭蕉の句は日本人の心に一つは入っている俳句だと思います。
中谷靖彦さんの味わい深い絵に松尾芭蕉の句が書いてあるだけの本なのですが、シンプルな分、想像力を掻き立てさせてくれるところがあります。
芭蕉の歩いたおくのほそ道が、旅の行程と俳句を作った場所とともに見開きにあります。
自動車のない時代、芭蕉の歩いた距離は、当時の単位で600里(2400km)だと言われています。
旅の基本は歩くこと。
歩いて感じる気持ちは、自動車で移動して感じるそれとは、別のものなのでしょう。
「閑(しずか)さや 岩にしみ入る 蝉の声」
なんて車や電車に乗っていては感じられません。
あとがきに本書に登場した松尾芭蕉の俳句の意味と本を編集した齋藤孝さんの文があります。
大人はここを読むべきでしょう。
齋藤孝さんが、きちんと松尾芭蕉について解説をしてくれています。
わたしは、
「夏草や 兵(つわもの)どもが 夢の跡」
が昔からのお気に入りです。
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