旅と国

アルジェリア

アルジェリアに一人旅をしたことがある。
旅をする前、アルジェリアで唯一わたしが知っていたのは、サハラ砂漠だけだったかもしれない。

訪れた国で、現地の人に色々と案内してもらった。
言葉はほとんど通じない。相手はアラビア語でわたしに話しかけてきたから。
言葉は通じないが、なんとなく言っていることが理解できたのが不思議だ。伝えようとする「気持ち」があると言葉が理解できなくても伝わるものだと思った。

そんな中で印象に残ったのは、砂漠の中にあった廃墟のような石造りの建物だった。
そこで、昔アルジェリアはフランスと一戦交えたと現地の友は教えてくれた。
もちろんその時の言葉はアラビア語でわたしにはほとんど理解できない。相手は身振り手振りを交えてわたしに語る。銃を持ち、打つ真似をしながら、その人はわたしに語った。

後に日本に帰ってから、アルジェリアについて調べた。
フランスの植民地から独立するため、アルジェリア人は戦った。そして独立を勝ち取った。1954年から1962年にかけてのことだ。

だからフランス語とアラビア語が入り乱れていたのか。

だから街のいたるところに、アルジェリア国旗とともに描かれた戦争の絵があったのか。

アルジェリアを歩いていたとき、何となく目や耳に飛び込んできた情報が一つになった。

アルジェリアへの旅で、わたしが学んだのは、どこかに旅する時、その地の歴史を学んでいくことは礼儀だと知ったことだ。
わたしがもし逆の立場だったとして、日本に来た外国人に日本をどれだけ伝えることが出来るのだろうか。

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