双方向という名の幻想

2013-05-03 at 13.26.12
【写真/2013年5月3日 13時26分12秒のタンポポ】

一見、双方向にコミュニケーションをとっているようでそうでもない。
機械における双方向は現実だが、人間における双方向は幻想だ。

パソコンとプリンタの間には双方向通信という仕組みがある。
パソコンからプリンタ、あるいはプリンタからパソコンに対してやり取りが可能な仕組みだ。通常はパソコンからプリンタに対し、印刷命令を出す。双方向通信で何が嬉しいのかというと、プリンタからパソコンに対しても「インクが残り少ないですよ」とか「用紙がありませんよ」などと情報を発信できる。わたしたちはこの仕組みによってプリンタのインク交換のタイミングや用紙がないことに気づく。便利な仕組みだ。(わたしは一度、インクメーカがずるをしてインクがまだ残っているのに「インクが無くなりました」などとメッセージを出してインクを沢山売ろうとしているのでは、と考えたことがあるが
双方向通信は、人間で言うなら会話にあたる。
ただし、人間の場合は、機械の双方向通信と違ってきちんと伝わっているのかよく分からない。
わたしは時々、噛み合っていない会話を耳にする。わたしと妻の会話などはその典型だ。

双方向にやり取りしているようで、ただの一方通行。

そんな気がする。

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