その場の熱量

アイキャッチ未登録画像 そういう気持ち

NTT販売店の営業という怪しい仕事をしていたとき、これまた怪しい先輩にこう言われた。

いいか、その日のうちにサインさせるんだぞ!後からじゃ駄目だ

ああこれがこの仕事における鉄則なんだな、と若かりし頃のわたしは思った。

ちなみにNTT販売店の営業というのは、NTT販売店といういかにもNTTの職員風な名刺を使って企業向けの電話機やコピー機、FAXなどを売る営業職のことである。(特に違法でもないが、名刺にNTTと入っているので少し信頼感があるがNTTとは全く関係がない)

今もNTT販売店はあるのだろうか?
30年前(1990年代)にはNTT販売店なる営業集団が多数存在していた。

企業向けの複数回線使える値段がバカ高い電話機を、全く必要のなさそうな個人商店などに売りさばいていたのだ。携帯電話が発売された当時ということもあり、携帯電話も飛び込み営業で売ったりしていた。当時、1台の携帯電話を売ると1万円もらえた。

確かに出会ったその日に契約してくれた客は取りこぼしが少なかった。

契約するけど、今忙しいから明日きてくれる?」という客の場合、たいてい後日断りの連絡があった。

契約を勝ち取るには、その場の熱量が必要なのだ。

この考え方は、のちのわたし自身への反面教師となった。

要するに自分が何か契約事をする場合、

その日その場ですぐに契約してはいけない

という事だ。

営業はお客にとって良い事しか言わない。都合の悪いことは隠す。

営業と面と向かって契約する前に、いったん自分で持ち帰って冷静になって考えたり、家族と相談するなどすればたいていの怪しい契約からは逃れられる。

怪しい仕事の怪しい先輩の一言のおかげで、今のわたしはつまらない契約をしなくてすんでいる。

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