訳者によって大きく意味や読み方が変わる論語

好きなもの

温故知新”という言葉が昔から好きだった。

子曰く、故きを温(たず)ねて、新しきを知る。以って師と為すべし

学校ではこんな風に習ったし、いくつかの論語の本にもそう書いてあった。

昔から伝わる教えを研究し、そのうえで新しい解釈を得る。そうすれば、人に教える師となることができる

「おお!いい言葉だ」と若い頃感動していたが、今日読んだ貝塚茂樹訳の論語では、よく見聞きした『故きを温(たず)ねて』ではなく、『故きを温(あたた)めて』となっていた。
「温」の字を、素直にあたためてと読んでいたのだ。

貝塚茂樹訳

のたまわく、故きをあたためて新しきを知る、以て師と為すべし。

論語Ⅰ/貝塚茂樹 訳 中央公論新社より

意味

煮つめてとっておいたスープをもう一度あたためて飲むように、過去の伝統を、もう一度考えなおして新しい意味を知る、そんなことができる人にしてはじめて他人の師となることができるのだ」

しかも、貝塚茂樹訳には、『故きを温(たず)ねて』は意訳すぎるとまで書いてあった。

若い頃、何で「温」の字を「たずねて」と読むのだろうと不思議に思っていた。

素直に『故きを温(あたた)めて』と読んで、意味の通じるこちらの方がしっくりとくる。

凡人のわたしも、昨晩作った味噌汁を今朝温めて飲んでいる。

味噌汁を飲みながら、温故知新とまではいかないが…

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