星を見ることの意味

晴れた日に空を見ることと、夜空の星を眺めることは根本的に違う気がする。

晴れた日の空は、自分がちっぽけな存在だと意識するには十分だ。地球という大地の上で生きている自分を感じるのだ。
かえって、夜空の星々は、地球よりもっと大きな「宇宙」の存在、さらにはどこかの星で生活している自分のような小さな存在を意識するようになる。宇宙の中の自分を意識した時、日常のイライラすることや今抱えている人生の諸問題などどこかにすっ飛んでしまう。

小さい頃から自分自身変わっていないことがあるとすれば、晴れた夜に星を見ることだ。
わたしは時々寝る前などに、外に出て星を見る。
ただ星を眺めるだけなのだが、しばらく何も考えずに眺めてしまう。眺める、というよりも見入ってしまうのだ。

今の季節、8月は天頂付近には白鳥座、南の空にはさそり座が輝いている。赤い星や青白い星がきらきらとまたたく様子は見ていて飽きない。

もしかして、わたしが「人間なんて小さな存在だ」と感じたり「今抱えているわたしの問題なんて、この無限の宇宙に比べたら」などと考えているおんなじことを、どこかの星の小さな人も感じているのかもしれない。

夜空の星はなんにも言わないけれど、色々なこと教えてくれている。
星を見ていると、「時間」が意識から遠ざかって行く。
100年経ったら、わたしもいないのだ。
そう考えると今自分が見ている星の輝きが不思議なものに思えてくる。

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