名言集:銀河英雄伝説1 黎明編

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銀河英雄伝説1 黎明編
田中芳樹(著)

銀河英雄伝説 1 黎明編 (創元SF文庫)

この物語が1982年に刊行されていることに驚きを感じる。
SFという分野においてなお、輝きを失っていないからだ。

銀河系を舞台に帝国軍と自由惑星同盟との戦いがこの物語の基軸である、といってしまうと善と悪とに二分した戦いのように感じてしまうが、そんなスターウォーズのように単純な話ではないのだ。
この物語を通じてわたしは戦争においては、兵士や住民の食糧補給の大切さも知った。
物語は善悪を超越してどの国の人物たちの気持ちも理解できるだけに色々なことを考えさせてくれる。
まさに「生きるとは?」だ。

銀河英雄伝説には、名言がここかしこに登場する。
今回は、まず1巻である「銀河英雄伝説1 黎明編」の名言から。

人はなぜ、自分にとってもっとも必要なとき、それにふさわしい年齢でいることができないのだろう。

ジークフリード・キルヒアイス

やたらと恩賞をあたえるのは窮迫している証拠だと古代の兵書にあります。敗北から目をそらせる必要があるからだそうです。
恒久平和なんて人類の歴史上なかった。だから私はそんなもののぞみはしない。だが何十年かの平和でゆたかな時代は存在できた。吾々がつきの世代になにか遺産をたくさなくてはならないとするなら、やはり平和が一番だ。そして前の世代から手わたされた平和を維持するのは、つぎの世代の責任だ。それぞれの世代が、のちの世代への責任を忘れないでいれば、結果として長期間の平和がたもてるだろう。忘れれば先人の遺産が食いつぶされ、人類は一から再出発ということになる。まあ、それもいいけどね。

ヤン・ウェンリー

現代にも通じる名言ではないだろうか。

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