長崎瞬哉(詩人)

長崎瞬哉(詩人)

俳句:月見酒

宵の口気づけば今夜は月見酒
長崎瞬哉(詩人)

川柳:地上

太陽の下はパネルとなりにけり
長崎瞬哉(詩人)

俳句:落ち葉

沢蟹が落ち葉のしたにこれ如何に
長崎瞬哉(詩人)

川柳:洗濯干し

洗濯を干せばお空はくもり顔
長崎瞬哉(詩人)

川柳:既製品

既製品自分に合った物はない長崎瞬哉
長崎瞬哉(詩人)

俳句:柿の実

高すぎて取れない柿を鳥が食ふ
長崎瞬哉(詩人)

俳句:秋の花

朝顔が秋はまだじゃと云っている
長崎瞬哉(詩人)

俳句:台風前夜

台風が来るとウキウキ不謹慎
長崎瞬哉(詩人)

幻夢

機械が夢を見るのであれば人も機械と言えるだろう
長崎瞬哉(詩人)

ショートショート:あしかせ

端末を操作しつつ周囲に気を配っていると、ちょうどブランコを勢いよく下りた少女と目が合った。「あしかせ」少女は私の方に向かってそう言った。