よくAppleが新製品を発表すると新宿などのAppleストアにいって並んだり、大騒ぎしたりして新製品を買っている人がTVニュースなどで紹介される。
あのお祭り騒ぎは本当なのだろうか、とわたしは疑ってしまう。
つい最近も村上春樹が「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」という新作本を出したということで、深夜に書店でカウントダウンまでして本を買い求める人が報道されていた。これも本当なのだろうか。
<話題性>があればニュースになる。
Appleも村上春樹も話題性がある。ニュースにはうってつけだ。ただし、ニュースはカメラを通してそのまま伝わっているわけではなく、ある意志をもった人たちによって報道される。ある人がAだからBだ、という考えをもって報道すれば、そういうニュースになるということだ。
・Apple信仰者は、新製品発表の日に仕事を休んでAppleストアに駆けつける程熱心だ、とか。
・村上春樹ファンは、一人で同じ本を10冊も買ってしまう程心酔している、とか。
Appleストアに並んで新製品を買っている人は仕事を休んでまでそうしていたとして、それが一人だけでも大勢いるような報道の仕方をしたり、村上春樹のファンは大勢いるような報道をしたりすることはマスコミの得意分野だ。
わたしの身近には、ニュースに出てくるような常識ずれした人はいない。村上春樹ってつまんないね、という意見はよく聞くが。
新製品や新作発表という広告はそろそろ辞めにして、もっと中身のあるニュースを見たいなあ、と思う。
わたしが報道する新聞社やマスコミ側なら、人間の意志を省いて新聞記事をコンピュータに書かせたり、ニュースの報道順位をコンピュータにやらせたりするのになあ。
コメント