悪性新生物「ガン」と闘う生活管理―食の生活環境を整えて、ガンと闘う身体をつくる
郷 龍一(編著)
3人に1人はガンで亡くなるという昨今、「ガン」に対する正しい知識は必要だと感じさせてくれる本だ。
「癌」に対し、いたずらに恐怖心をあおって健康食品や薬、書籍を売る人の足元をみた商売。
「癌の名医100選」とか「癌に強い病院」など、今通院している病院にいくことが損であるように仕向ける情報。
世の中には色々と健康に対して、死ぬ恐怖に対してつけ込む商売が多数存在する。
本書の考え方は明快だ。
正しい知識を身につけ「癌」に対処するということだからだ。
冒頭でも「ガンはなぜ発症するのか」という基本的な知識から説明してくれている。
本書を読み進めていくだけで、「癌」という未知の病気に対して安心感のようなものがでてくる。
わたしがそう感じた部分は、食生活について説明している第二章においても、くり返して「ガンはなぜ発症するのか」を説明してくれているためだ。
「正しい知識を身につけてガンに対処して欲しい」、という著者であり、編者でもある郷龍一氏の意思が感じられる。
1.ガン細胞はコピーミスが増えるようなもの
2.「人は必ず死ぬ」その原因の中にガンがある
3.全ての物質は毒にも薬にもなる
本書を読んで、この3点を理解するだけでも十分な効果(癌予防に対し、また癌闘病に対し)があるように思う。
煙草があちこちで禁止になってきた理由がようやく理解できた気がする。
煙草には発がん性物質が20種以上も入っているのだ。
なおかつ癌にかかるリスクが倍増する。
今では信じられないが、昔の癌センターには、喫煙所があったと本書にある。
「煙草を吸うのは税金を払いながら、ゆっくりと自殺をしているようなもの」
という言葉が胸に残った。
わたしが本書で得た知識は、
1.普段の食生活が一番大事
2.喫煙は百害あって一利なし
だ。これは癌予防に対しても、癌になってからも同じである。
本書ですすめている食事は、野菜中心の田舎での食生活そのものだった。
今回正しい知識をもてたことで、普段の生活に自信がもてた。
癌になったら死ぬ、というイメージが昔はあった。
わたしのように40を過ぎ、身内にも癌による闘病生活をしている人がいるとなるとそのイメージは変わる。
癌にかかってもすぐには死なない。
むしろ癌は脳梗塞や交通事故などのように一瞬で亡くなってしまうものではないことが良く分かる。
本書にもあるが、「むしろ癌とともに生活を続けることが出来、やりたいことや死ぬまでのことを考えられる人は幸福なのではないか」という考えもなるほどとうなづける。
誰もが「ガン遺伝子」を持っている
これも本書で得た知識だ。
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