妻が道の駅で買ってきた紅茶がひどく不味かった。
よくこんな不味くお茶が作れるなあ、と感心してしまう程の出来栄えだった。
この紅茶に対しては、妻も同意見だったらしく、本当は友達に送るつもりで買ったが急遽取りやめていた。
一言でいうとこの紅茶は、正露丸の味がした。
しかも自宅用と友達用に妻はこの紅茶を2袋買っていた。1袋にはティーバックタイプで数個入っている。
正露丸ティーは、まだ10パックほど残っている。
ただ捨てるというのは日本人としてどうも選択肢にあがらない。不味いとはいえ、もったいない。
そこで、わたしはこの紅茶を「正露丸」だと思って飲むことにした。
薬だから「飲む」まさにうってつけだ。
ちょうどお腹の調子が先週から良くない。正露丸の出番だ。
不思議なことに、紅茶だと思って飲んでいたときは不味くてもう二度と飲むか!などと考えていたのに、正露丸だと思って飲み始めるとそこまで「不味い」という気分にはならなかった。
むしろ正露丸の香りのするこの飲み物は、お腹に効くのではないかとさえ思える。
病は気から、とは昔の人の言葉だが、食べる対象物もそれを何だと考えて食べるかによって味など変わってくるのだと知った。
有名店だから美味しい、なんて刷り込みはよく自分に対してしている気がする。


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