本の感想:小手鞠るい著『未来地図』

面白かった本(小説)

本書の「あとがき」は、ぜひ本文を読んだ後に読んでほしい。(感動したい方は!)

主人公の中学校国語教師を目指す女性 赤木久児(あかぎ・ひさこ)の離婚騒動から物語はスタートする。冒頭は、いきなり久児が家出しようとする場面からだ。

「離婚」や「別れ」といった暗い話が多いが、全体に漂う空気は明るい。たぶん、作中に登場する久児の離婚予定の夫(銀次)や友人、中学生たちが皆一様に「いいヤツ」ばかりだからだろう。

巻末にある著者の「あとがき」を読んで心がじんわりとした。
自分がこれまで出会った人たちの顔が浮かんでは消え、深い感動が押し寄せてくる。

本書を一言で表すならこれまで出会った人たちへの

感謝

ではないだろうか。

主人公が国語教師を目指すということもあり、たびたび作中に登場する国語教科書の中の一節や俳句、中学生が書いた作文が登場する。
それらの文章が心を打つのは、自分の若かりし頃を思い出すからに外ならない。

未来の地図はすでにわたしの前に示されていたのだ。

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