家に眠っていた古いSF小説『時空の旅人』の最終巻を読もうとしたところ、メモ用紙が挟まれていた。
文面からするに、ある学生が、本を貸してくれたクラスメイトへ宛てたお礼の手紙のようだ。(昨日はハサミも借りたらしい。)
宛名は妻の名前だった。
「こんなの本に挟まっていたよ」とメモを彼女に渡した。
妻はこのメモを初めて見たのかあまり記憶に無いようだった。
しばらくして
なつかしいなあ。
と一言。
メモが挟まれていた本のタイトルが『時空の旅人』だけにまさに時を越えて出現した感があった。
次に読んだ人がこのメモを見たらどんな顔をするだろう?と考えつつ本を閉じた。
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