2015年11月時点のRaspberry Piおすすめ本

小型のLinuxコンピュータ「Raspberry Pi」は、コンピュータや電子回路を学ぶにはベストな機械かもしれない。
普通のパソコンと違いLEDやセンサーなどを繋いで、面白い小型の装置機械を作ることができる。
「ボタンを押したら何かをする」「人が近づいたら音を鳴らす」「気温をTweetする」などなどアイデア次第で物づくりの楽しさが得られるのだ。
しかし、Windowsパソコンすらろくに知らない人にとってRaspberry Piの敷居が高いことには変わりがない。
2015年11月時点で出版されている本の中で、初心者が買うならこのあたりかなあと思ったラズパイ本を紹介する。

紹介ポイントとしては以下の2つを考えた。
1つ目のポイントは、本の内容が「目に入ってくる情報か」という点。
記事の内容は良くてもレイアウトが悪かったり、写真や図がカラーでなくて見にくいなどの理由で頭に入ってこない(わたしだけ?)本も多いのだ。

2つ目のポイントは、「内容が新しい情報か」という点。
コンピュータの世界は日進月歩(この言葉古いですか?)。特にインストール作業などのソフトウエアの導入に関しては、本で紹介されている記事とまったく違うメニューが出てくるなんてことが日常茶飯事として起こりうる。これが初心者にとっては厄介だ。

以下に紹介する2冊(2冊しかないの?とか言わないでください。あなた多分初心者でしょ!m(_ _)m 失礼)は、2015年発売でソフトの内容も最新のOSに対応している。また最新のRaspberry Pi2モデルBに対応した記事なので安心して取り組めると思う。

まず1冊目。
ラズパイマガジン2015年冬号
日経BP社
ラズパイマガジン2015年冬号(日経BPパソコンベストムック)

日経の本は、どの本も実践的で面白い。(わたしは日経ソフトウエアという雑誌を1997年の創刊号から愛読している。コンピュータやプログラミングの知識ならネットでしょ、と思うなかれ。この本を読むと、やはり本はいいなあと考えさせられる。一線で活躍している人の最新記事と正確な情報はネットの情報より濃い。本としてまとめて読むことが出来るのはありがたい)

特にこの「ラズパイマガジン」シリーズは、季刊なのだが毎回初心者向けの記事がある点がいい。
購入から、OSインストールまでの導入の仕方がちゃんと毎回ついている。
上級者向けの内容が半分以上を占めるが、実践までしなくともRaspberry Piでどんなことが出来るのかを知るには十分だ。

「動物の鳴き声がする知育カード」
「ジェスチャーで操作する魔法のグローブ」
「水がこぼれないスマートお盆」
「小型無線マイコンで電子サイコロ」
「ドローンに載せる格安自作カメラ」

読んでいるだけでわくわくしてくる(えっ、そう?という方は買わない方が身のためです!)
巻末にはPython(Raspberry Pi標準のプログラミング言語)でLチカ(LEDを光らせるという意味です)の基本的な記事もある。そのとおり実践していけば、必ずや君もLチカできるであろう。(笑)
きっと小学校の理科で習った豆電球を思い出しますよ。

実はわたしがこの本で一番気に入った点は、サイズにある。A4サイズで大きいのだが、厚すぎないので本のページを開いておくことが容易である。実際に本を横に置いて作業することを考えるとこういう点は大事だ。厚い本だとバタンとすぐに形状記憶合金みたいに閉じてしまうものね。(おーコワ!)

さて、2冊目。

Raspberry Piで遊ぼう!
林和孝(著)
Raspberry Piで遊ぼう! 改訂第4版

この本は、各章の色づかいがとても見やすい。導入の仕方も懇切丁寧すぎるくらい。
また章を追って電子工作の基本から応用まで紹介しているので、電子工作初心者も戸惑うことはないと思う。
本のタイトルに「遊ぼう!」とついているだけあって気軽さがある。

「ボタンからの入力を検知しよう」
「圧電スピーカーでブザーを鳴らそう」
「LEDの明るさを変えよう」
「Raspberry Piを家電の学習リモコンにしよう」

などの基本編に加え、

「人感センサーで防犯システムを作ろう」
「電子ピアノを作ろう」
「Raspberry Piでデジカメを作ろう」
「Raspberry Piでラジコンを作ろう」

の応用編もわくわくしてくる。(えっ、そう?という方は買わない方が身のためです!本日2回目)

1つだけ残念な点がある。ほとんどのプログラムがC言語かシェル(シェルとはRaspberry Piの基本OSであるLinuxを操作するための言語。シェルだけでも十分凄いプログラムができる。ちなみにわたしはこのRaspberry Piに接続した温度センサーとシェルを使いボタンを押すと現在の気温を音声で知らせてくれるシステムを作った)であるということだ。

わたくし的にはC言語もシェルも大好きなので残念ではないのだが、Raspberry PiにはPythonという比較的新しいプログラミング言語が搭載されているので出来ればこちらを多く取り入れてほしかった。別の考え方をすれば、C言語もシェル学べるよ、ということになるが。シェルは本当に便利ですよ。使えば使うほどきっとそう思うはず。
目次や巻末のインデックスも見やすくかつ整理されているので、辞書的な使い方も出来そうな本である。
サイズはB5版。

ところで、1冊目に紹介した「ラズパイマガジン」は、月刊誌「日経Linux」の記事を本にしたものなので、自分の興味のある特集をしている時だけ、月刊誌の「日経Linux」を購入するという手もあるかなと思う。

以上、2015年11月時点でのおすすめラズパイ本でした。

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