遠まわりして得たもの

効率よく近道を行くか、効率の悪い生き方で遠まわりするか。
人の幸せとは、そのどちらかで決まるものでもない。

15年前の卒業生にばったりと出先で出会った。
わたしの知る限り、彼は卒業後に仕事を3つ変わっている。
一番最初はソフト開発の仕事。学校で習ったことを生かす仕事だったはずだが、彼には合わなかったようだ。
次はコンピュータを離れ、現場作業。忙しい時期になると朝の3時、4時まで倉庫整理の残業がある会社。彼はここで体調をくずし結果仕事を辞めた。
次はホームセンターの生花や苗を売る部門。このあたりから方向性がでたのだろうか。今日彼から聞いた話では、農家に肥料を卸す営業まわりをしていた。担当の地区の農家をまわって肥料の注文を取り、届ける。
彼がいうには、
「客農家のお宅でお茶などごちそうになってのんびりしたもんですよ」とのことだった。
子供も3人目が生まれたそうで、すっかり父親の顔である。その顔からは、依然と比べ自信も垣間見えた。
彼に会う度に仕事が変わっていたため、わたしは少し心配していたが杞憂だったようだ。
遠まわりした分、今日の彼は一番いい顔をしているなあ、と思った。

目的地に早く着くことが
たいした得になるわけではない

というツイアビの言葉を思い出した。

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