文章を書いていると心が落ち着く。言い方を替えるなら心がまぎれていく。
小学校以来かもしれないが、わたしは最近文章をノートに書き記すようになった。
笠間工芸の丘 iPhone4で撮影
紙とパソコンの違い
紙やノートに文章を書く事と、パソコンで文章を入力することの違いはなんだろうか。
最近気づいたことは、「書き記す」という行為は私的なもので、「入力する」という行為は外に向けた行為である、という事だ。同じ文章を作ったとしても「自分の為に」した事か「他人の為に」した事かの違いがある。この文章は、ノートに書いた後にパソコンで入力している。だからかもしれないが、最初ノートに書き記したものとパソコンで入力したものとは文章のトーンが少しばかり違っている。
パソコンのフォントが、自分で文字を書く様に一字一句異なった形の文字になるのであれば面白い。同じ「あ」でも先程入力した「あ」とは形も大きさも違っていて、感情の起伏までパソコンのフォントで表す事が出来る時代が来るとどうだろう。
算数と消しゴム
小学校時代、算数の問題を解いていた時のこと。問題の途中経過の式を消しゴムで消して答えだけを残そうとした事があった。
その時、先生だったか親だったかは忘れたが、
「途中の式も残しなさい」
と言われ、消しゴムを動かす手を止めた事を思い出す。
紙やノートに書くと消しゴムで消さない限りは、全て途中経過が残る。消しゴムで消す事は、時間が掛かる行為だ。パソコンで文字を消去するのとは訳が違う。いつしかわたしは紙やノートに記す場合、消しゴムを使わない様になった。
失敗が残る。いつまでも失敗が残っていく、というのは人生にとってどんな意味を持つ事なのだろうか。
コメント