相田みつをの本に「おかげさん」というものがある。
その本にこんな話があった。
今日わたしが、1万円を持って銀行にいき口座を開くと、 事務員の方が淡々と口座手続きをすすめてくれる。 同じわたしが、一億円持って同じ銀行にいくと、 支店長が出てきて別の部屋に通され全く別の扱いになる。 同じわたしはわたしなのに。
といったような話だ。
相田みつをは、外側より内側に目をむけよ、という。
先ほどの話での、わたしという中身はちっとも変わっていないのに、わたしの外側が変わるという部分だ。
自分の外側にばかり目を向けていると、心のやすらぎは得られないと相田はいう。
自分の内側に目を向けて「自分は自分」だと認識することだ、と。
相田みつをは、今でこそ有名だが貧乏生活が長かったらしい。
自らを無欲な人ではなく、煩悩のかたまりの人だともいっている。聖人君子のような言葉を残している人がだ。
仏のような人とか聖人君子とか、理想は沢山あるけれども、最終的に人はそういうものにはなれないのだろうか。
「おかげさん」の中には、
トマトがメロンになろうとするからおかしくなる
という書もあった。
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