「オペラ座の怪人」は作曲家のアンドリュー・ロイド=ウェーバーが生み出したミュージカルだ。
「オペラ座の怪人」というタイトルは昔から知っていた。わたしは当初ホラー映画だと思っていた。
ミュージカルの傑作と謳われているこの作品は数々の講演が各国でなされており、日本では劇団四季が上演していたこともある。
わたしは、映画化された「オペラ座の怪人」とロンドンで行われたミュージカル講演の「オペラ座の怪人」の双方を観る機会があった。
舞台はオークションの場面から始まる。
かつてのオペラハウスで使われた品々が落札されていく。
その中で、落札をして競り合う老紳士と貴婦人。この二人は、かつてのこのオペラハウスに関わりをもっていた。
フランスのオペラハウスが舞台だ。
そのオペラハウスには、昔から怪人が棲んでいる。
ときどき練習中や公演中に現れ、人々に注文をつけるのだ。
主演女優よりも上手な歌い手が現れるとそのことを関係者に指摘し、主演女優に役を降りることを伝える。
突然役を降りることを告げられた主演女優は怒るが、言うことを聞かないと舞台装置が事故を装って落下したりする。
怪人の言うことを聞かないと、そこには死が待ち受ける。
物語は、主人公のファントム(オペラ座の怪人)とファントムにその才能を見込まれ新しい主演女優への道をたどるクリスティーヌ、そしてクリスティーヌの恋人ラウルとの三角関係が主軸になっている。
クリスティーヌは歌の師でもあるファントムからの呪縛から逃れられない。
クリスティーヌを取り戻そうとするラウル。
ファントムはいつも仮面舞踏会よろしく片方の目が隠れるような白い面をつけている。
なぜ仮面をつけているのか。なぜオペラハウスに棲んでいるのか。
数々の謎は、上演されたミュージカルによっても少しずつ違う。
ファントムの生い立ちなども様々で興味深い。
このミュージカルが傑作と呼ばれ、数々の上演がなされているのは、曲の力が大きい。
オークションのシーンで登場するオペラハウスの修復されたシャンデリア。
この登場シーンの音楽は、自宅のパソコン用ディスプレイで見たわたしも圧倒された。
とにかく壮大でかつ純粋にかっこいいと感じる曲であることは確かだ。
このシーンだけ何回も観たいと思った。
ファントムとクリスティーヌがお互いの気持ちを歌い合うシーンの曲も物語の当初から登場するメロディーに歌詞を変えて登場する。
一度聞いたら忘れられないこのメロディーは、名曲だと思う。
短いメロディーに歌詞を変え、ファントムとクリスティーヌが交互に時には一緒に歌う。
わたしは、DVDで2004年の映画版と2011年にロンドンで上演されたミュージカル版とをみたが、どちらもアンドリュー・ロイド=ウェバーのこの曲であった。
オペラというとどことなく近づきがたいイメージがあった。
はじめてみるならこの「オペラ座の怪人」は間違いなくおすすめだ。
主人公ファントムの叶わぬ恋が、観るものを惹きつけている。
作曲家のアンドリュー・ロイド=ウェバーがこういっている。
素晴らしいミュージカルを作るには何か一つでも欠けてはだめだ。
まずはわたしは妻に感謝したい。
いい言葉だと思う。
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