わたしは、観光地にある一見つまらなそうな博物館や史跡などに存在する昔の暮らしを再現したり、歴史の一場面を再現したような変な人形が大好きだ。
先日旅行した那須塩原にある史跡鍾乳洞「源三窟」にも変な人形はいた。
「源三窟」の内部
一応、源三窟(げんさんくつ)とは、
壇ノ浦の戦いの後、源頼朝軍に義経一族として追われ、塩原にたどり着いた源有綱が住んでいた洞窟のこと。
源有綱は、地元の城主に捉えられたが、洞窟内での落人生活となった。洞窟内に流れる滝水で米をとぎ、再起を計ろうと生活をしていたが、とぎ汁が洞窟の外へ流れ出て頼朝軍に発見され、無念の最期を遂げた、との言い伝えがある。
米のとぎ汁で見つかってしまったというのは何ともせつない。
しかも道路に面した「源三窟」の看板にも誇らしげに「米のとぎ汁でみつかってしまった!」と書いてあるので、そんなに声を大にしなくてもと思ってしまった。
洞窟内で見た人形は、鎧かぶとを身にまとっているが、背丈が子供サイズだ。これがまた何ともせつない。
こういった施設には、ほこりを被ったお土産物や関係ないオブジェなどが置いてあるのが通例だが、期待通りだった。
わたしは心の中で一人でツッコミを入れながら見てまわった。
【写真/2013年2月16日 なぜか関係のない外国産の化石】
2013年の現在「テレホンカードあります」の掲示は新鮮ささえ感じる。
【写真/2013年2月16日 「テレホンカードあります」…ほんとに?】
洞窟内で発見された鎧かぶとには「写真を撮ると亡霊が写るかも?」と書いてあった。
【写真/2013年2月16日 さびた鎧】
なぜ日露戦争を指揮した将軍たちの写真があるのだろう。
【写真/2013年2月16日 将軍勢揃い】
こうした施設の空気はなんとも時が止まったようで、わたしは気分が落ち着く。
この日、天気が良ければわたしはスキー場に行っていた。天気が悪いせいでこの「源三窟」に足を運ぶ事が出来た。
お天気様々だ。
こうした施設は増えなくても良いが、歴史が学べるし人形に味わいがあるし、なくなって欲しくはないと思う。
【写真/2013年2月16日 源三窟の鍾乳石】
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