手紙は待つ時間を与えてくれる

手紙は待つ時間を与えてくれる そういう気持ち

メールといえば電子メールを指すようになったが、メールの意味は本来手紙のことだ。
もっとも、電子メールも昨今では使わなくなった。SNS全盛の今、ちょっとスマホで入力(話しかける?)すれば相手にすぐ伝わるからだ。

コミュニケーションの手段としては、手紙とSNSに優劣はないと思う。
しかし、文章を書き終えた後、相手から返信がくるまでの時間は手紙が一番遅い。手紙の内容や相手の状況によっては返事が返ってこないこともある。あるいは、何十年も経ってから突然返事が来ることもあるかもしれない。

もちろん文章を考えてから相手に出すという面では、手紙もSNSも同じである。
ところがSNSは、その即時性から出した後考える暇もなく返事が来る。すると人は相手に待たせまいと深く考えてから返事をすることが次第に出来なくなっていく。(もちろんSNSでも1週間、10日と考えてから返事をする人もいるんだろうが。そんな人は第2友達リスト行きだろう)

出し手側からすれば、手紙は相手のことを考える時間が十分に与えられているような気がするのだ。
しかも手紙を書いている時だけでなく、郵便ポストに投函した後にも十分に返事を待つ時間がある。
フランスの諺(ことわざ)に

待つことを知るものは、望むことを得ることができる

というものがあった。
そういえば最近、わたし自身レジ待ちでもなんでも待つことが億劫になったなぁと思う。
すぐに結果を欲しがってしまうのだ。
スマホ時代は、待たせることが悪いことだと教えているような気がしてならない。

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