教育という仕事は不安になることが多い。時々教えている学生が、自分との関わり(授業など)の中で成長しているのだろうかという不安だ。
わたしの学校は、2年制だ。2年間で著しく成長する学生もいれば、ほとんど変わらないように見える学生もいる。一律な授業をして一律に成長すれば効率はいいが、それでは工場の製品と変わらない。学生は工業製品ではない。極めて当たり前の話だが、日々学生と接していると、なんで何度言っても分からないのだ、などと感情的になってしまうこともある。
そんな時は、一人一人の時間が違うのだ、と考えるようにしている。
高校を卒業して、やっと小学校卒業の知識や振舞いの人もいれば、社会経験を積んだように見える人もいる、ということだ。
一人一人性格が違えば、育った環境も違う。その人が20歳だったとして、同じ20年でも、流れている時間が同じ20年ではない、ということだ。だから育ち方も、成長の度合いも違う。同じ事を教えても、瞬時に理解できる人もいれば、何年もかかる人もいる。
人生は、学校の過程の中で終わってしまう訳ではない。
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