外国小説の登場人物名は憶えにくい

そういう気持ち

図書館で借りてきた本の裏表紙に手書きされた登場人物メモが貼ってあった。

セロテープでメモ書きが貼ってある。とても図書館員がやったものには見えない。

たぶんいつぞや過去にこの本を借りた人が、読んでいる途中に「ミーチャ」って誰だっけ?などと登場人物名がこんがらがってきてしまいメモしたものだろう。

読んでいる最中に、その人が何度も登場人物メモとページを行ったり来たりしている様子が目に浮かんだ。

DVDやCDだと返却の際、図書館の係員が中身をチェックする。しかし本を返却したときに1冊ずつ中身を確認する図書館員にはこれまで会ったことがない。

図書館員の目をすり抜け、このメモ書きは生き延びてきたのかもしれない。

それとも、実は図書館員の人も気づいたのだが『この小説は登場人物名がこんがらがるから、このメモはそのままにしておこう』などとそっとしておいてくれたものなのか。

いずれにせよ、わたしにとってこの登場人物メモは役に立った。

海外小説にありがちなのだが、場面によって登場人物名が本名だったり呼称だったりして分からなくなることがある。

このメモ書きはちゃんと本名の横に括弧書きで

アレクセイ(アリョーシャ)

などと呼称もそえて書いてある。親切設計だ。

この登場人物メモを作った人をわたしは知らない。
知らないがこれを書いた人がいい人に思えてくる。

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