介護が必要な人が使うものは、介護が必要でない人が使っても快適に過ごせることがわかった。
父が歩いたり座ったりが困難になってきた。
畳に座るよりも椅子の方が快適らしく、畳の部屋にも椅子を置くようになった。
畳の部屋に置かれた父の椅子。
父がこの部屋にいれば、もちろん父が座る。ところが、父のいないときに誰かがこの部屋に入ってくると、以外にも椅子に座るのだ。要するに、畳に座り込むより椅子にサッと腰掛けることを自然に選ぶわけだ。わたしも何度が座ってみたが、楽なのだ。日本人の場合、畳の部屋に椅子があると見た目としては、違和感があることは確かだ。しかし、座ってみるとその快適さに見た目の違和感は吹き飛んでしまう。
父は、風呂場が転びそうで恐いと言う。
手すり付きの風呂に変えようかと考えたが、すぐには出来ない。ホームセンターに行くと、介護用品コーナーがあり、既存の浴槽に取り付けるタイプの手すりが売っていた。いい値段がしたが、安全には変えられない。購入する事にした。今使っている浴槽は、床に対して高さがあり、足を上げることが困難な人にとっては体を預けることが出来る手すりは頼もしい存在だ。
畳の部屋でも椅子を使っている父を見て、わたしは「それなら風呂場でも椅子があれば」と考えたら、ちゃんと風呂用の高さ調整できる背もたれ付きの椅子が売っていた。少しでも楽に、ということで浴槽内でも楽に座れる高さの腰掛けも購入した。
実際の風呂場の様子
【写真/2013年9月23日 お風呂を快適にできる介護用品】
わたし自身もこの風呂を使ってみた。
椅子は以外と便利だ。いつも使っている丸い腰掛け椅子はお尻をのせる部分が小さいせいか窮屈に感じていたので、ゆったりと座れる椅子は楽だった。
手すりも試してみた。あれば、普通に使ってしまうと思う。人間は自然と安全な方を選択するように出来ているのだ。
浴槽内においた椅子だけは、あまり快適ではなかった。
ただし、座っている分には快適だ。何が良くなかったかと言うと、椅子の高さの分、上半身の肩から上が湯につからない。要するに、温まらない。こればかりは、椅子の反対側に腰を下ろして湯につかった。不満点はここだけで、他は皆快適になった印象だ。
介護用品は、介護するようになってから、と勝手に考えていた。いざ使ってみると、身体に負担が少なく、楽が出来たり、安心できたりと快適な面が多い事が分かった。
あまりに若年で介護用品を使うのは、どうかと思うが、無理をせず安全な環境が選択できる面で、介護用品は大変興味深い。
わたし自身は、これを機会に他にもどんな製品があるのか調べたくなってきた。
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