現代のように電子ジャーではない時代、実家の炊飯窯はガス窯だった。
お米がくっつかないようなテフロン加工もない時代だったので、ご飯を炊くとおこげがよく出来た。
わたしはおこげが好きで、炊飯窯の底に残った少し茶色くなった米を好んで食べた。
現代では炊飯窯をおろか、フライパンも鍋も表面に食材がくっつかないように加工がしてある。
強火で調理しても、食材がくっつかなくなったのはいいことだが、その代わり、焦げた料理も出来にくくなってしまった。
おこげが出来にくい時代になった。
そのうち、「おこげ」という言葉も消えてしまうかもしれない。
わたしはおこげが好きなので、ちょっと固く香ばしい味のするおこげが消えてしまうのは困る。
だから時々鉄のフライパンを使って料理を作る。
この鉄のフライパンは30年以上も使っているが、これからもずっと使えそうだ。
鉄分も摂れて、おこげもできる。鉄のフライパンは一生ものだ。
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