スーパーやコンビニは今やデータ分析の最先端だ

ショートショート:スーパーの店員生島隆志の話 知識

たまたま入ったスーパーに販促用の大型液晶ディスプレイがあった。
どんなメーカーを使っているのか興味がでたので、裏側にまわってみるとPhilipsの液晶ディスプレイだった。

Philipsは割と安くて使える液晶ディスプレイを作っているメーカーだ。画質は二の次といった感じだがスーパーの店内での使用なら十分だ。まあ、そんなことはどうでもいい。

気になったのはディスプレイ装置にクリップでテレビカメラのようなものがついていたことだ。
客は液晶ディスプレイの広告を見ているが、かたやスーパーの側ではどんな客が買い物をしているのかリサーチしていたのだ。

こうした販促用の器材はどんなものがあるんだろう?と興味が出たので調べるていたら「デジタルサイネージ」という言葉に行き着いた。

広告や情報を流す電子掲示板などを「デジタルサイネージ」と呼んでいるらしい。
最近ではただ液晶ディスプレイに商品広告を流すだけでなく、その延長として来店客の分析サービスを提供する業者もある。

以下のUSENの監視カメラなどは店舗を訪れた客を男女別年代別に分析し、しかも新規の客リピーターかどうかまで分析してくれるという。

分析機能 | 店舗向け防犯・監視カメラ - USEN Camera
USEN Camera(旧:U EYES)なら高精度AI顔認証で来店客の性別・年代・新規/リピート別に数値を可視化できるので、マーケティング視点での分析が可能。周辺エリアの他店舗分析もできます。USENレジとの連携で、来店客数/売り上げを予...

ちょっと待て。
客がリピーターかどうかをチェックできるということは、わたしの姿がデータベースに登録されているということだ。
自分の顔などがデジタル情報として登録される場所は、海外に渡航するときくらいだとわたしは思っていた。
現代では無許可で自分の姿形が登録されてしまうようだ。そういう時代になったのだ。

わたしとしてはスーパーにちょっと買い物に行っただけなのに、店側としては「50代のこのおっさん、週3回も卵買いに来てるぞ」などと詳細分析しているのかもしれない。
恐るべしスーパー!

よく「Googleはあなたより、あなたを知っています」と言ったりするが、もしかしたら近所のスーパーはGoogleよりわたしを知っているのかもしれない。

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