ゴジラ松井引退によせて

ニューヨークヤンキースの松井秀喜外野手が引退した。
わたしにとっては、感慨深い引退だった。


わたしは松井を松井たらしめた甲子園での星稜高校4番の仕事ぶりを知っている。
チャンスにまわってきた松井選手に対して、相手ピッチャーは5打席連続敬遠。
その当時、わたしはテレビの生中継でこの試合を見ていた。
相手ピッチャー、チーム、監督に対しては「卑怯だ」とか「そこまでして勝ちたいのか」など、色々と言われていた。わたしが松井だったら、バットを相手ピッチャーに向けて放りなげていたかもしれない。
わたしが一番印象深かったのは、この5打席連続敬遠に対して松井はバッターとしての礼儀をつくしていたことだった。
くさらず、文句も言わず。
試合に負けたあとのインタビューでも松井は紳士的な言葉を重ねていた。
体つきも凄いと思っていたが、人としての大きさの方がより凄かった。すべてに対して謙虚だった。
巨人軍から大リーグヤンキースに渡ったあとも松井の謙虚さは変わらなかった。
「努力できることが、才能である」
高校時代に松井秀喜が父から贈られた言葉だ。
松井本人だけでなく、その父もまた偉大である。

コメント

タイトルとURLをコピーしました