「オンラインゲームってひきこもっていても出来るじゃないですか!」
これは「どんなゲームを作りたいのか?」という問いに対して、ある若者が回答した出だしの一言である。
わたしはこの一言の後に彼から導き出された答えよりも、彼のものの見方に注目してしまった。
オンラインゲームがひきこもりを助長している、という否定的な意見はよく聞くが、オンラインゲームはひきこもりながら出来るゲームである、という肯定的な見方をわたしはしたことがなかった。
否定的と肯定的ではどちらがいいのだろうか。
自己啓発本で否定的な言葉より肯定的な言葉をふだん使おう、といったことを書いてある本があった。
「いやです」を「やってみます」にするとか。
「廊下を走らない」を「廊下を歩こう」にするとか。
「働きたくない」を「自由に生きたい」とするなど。
オンラインゲームはひきこもりながら出来るゲーム、という肯定的な意見は素直な見方なのかもしれない。
肯定的な言葉のほうが、どこか自分に素直になれる気がする。
ところでその肯定的な若者は、「オンラインゲームではなく、実際に出会わないとできないゲームが作りたい」と言った。
わたしには「鬼ごっこ」や「陣地取り」くらいしか思い浮かばなかった。
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