ぐるりと部屋を見回してみる

有り難いとか感謝とかを通り越してわたしが思うのは、「わたしには何が出来るのだろうか」ということだ。


止まったままの時計、東京タワーの置物、VHSのビデオテープ、ホッチキス、はさみ、ボールペン、ノートパソコン、折りたたみテーブル、トヨトミ石油ストーブ、フランス人形、花瓶、ソプラノリコーダー、ノート、オペラ座の怪人のDVD、陶芸で作ったお面、紙幣、太鼓、漫画風の谷のナウシカ、プリンタインク、テストのプリント、王将とかいてある栓抜き、ウイスキー、変換プラグ、スピーカー、額縁、エアコン、カレンダー、楽譜、電子カーペット、じゅうたん、シャンデリア、ソファ、カーテン、地図、類語大辞典、努力賞…
わたしの家の洋間には色々なものが置いてある。
わたしが座るとなりにあるガラス棚にわたしの顔が映っている。
とても眠そうな顔をしている。
ぐるりと部屋を見回すと人間の作った色々なものに囲まれていることに気づく。
なぜかわたしはここにいる。
いろいろなものに囲まれているわたしが思うことは、数え切れないくらい大勢の人の関わったものたちに囲まれわたしは暮らしているということだ。
自分の小ささを実感して「お前は何をしてるのだ」と心の中でつぶやいた。

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