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とにかく面白い!
笑い、涙、青春、恋、挑戦、逆境、ミステリー全部入りが本作だ。
わたしは妻と中3、高2の子供たちの家族4人で観たのだが、ちょうど進学という時期を迎える子供たちにとっても興味深い映画だったと思う。
観たきっかけ
わたしはAmazonのプライム・ビデオで100円セールをしていたので、100円ならまあつまらなくても損はないか、と思って観ただけだったのだが、正直観てよかった。(通常料金の300円だとしても十分安い気がする)
ストーリー
「きっと、うまくいく」は、2013年に制作されたインド映画だ。
インド映画と聞いて、インド人が経営するカレー屋さんに行くとテレビで流れているような、いきなり踊りだす系のインド映画だと思ってみてしまうとひじ鉄を食らわされた気分になるだろう。(まあ、実際踊りだすシーンは健在だが)
物語は、インドのエンジニアを養成する大学ICEが舞台。(イメージとしては、実在のインド工科大学だと思う)
ICEに同期で入学した3人、型破りのランチョー、機械より動物好きなファルハーン、なんでも神頼みのラジューが、同級生や学長を相手に色々と珍騒動を起こしていくコメディー映画が「きっと、うまくいく」だ。
冒頭で、3人はすでに大学を卒業しており、回想シーンがこの映画の本編となることが知らされる。
まあのっけから自分の乗った旅客機をファルハーンが空港に引き返させてしまうシーンから入るので、いやでも引き込まれてしまう。(どうやって飛行機をとめたのか?なんのために飛行機を止めたのかは本編で)
どうやら、大学卒業後に3人のうちの1人ランチョーは行方不明になっているらしい。そして、このランチョーを残りの2人ファルハーンとラジューが探し出すことがこの映画の中での1つの目的となっている。
なぜ2人がランチョーを探し出そうとしているのかは、映画が進むにつれ明らかになる。
感想
この映画、基本はコメディーだと思う。
しかし、根底に流れているのは、「人生」や「教育」といったテーマだ。
堅いテーマではあるが、この映画の凄いところは、捧腹絶倒のコメディーに見せつつ、生きていく上で大事なことをサラリと教えてくれている点だ。
説教がましさがなく、観客を笑わせながら大事なことをついてくる。
泣けるのに笑える、笑えるのに泣ける、と言ったところだろうか。
所々に登場する名言も必見である。
3人の宿敵である憎き学長も時々ハッとするような事を言うし、ファルハーンとラジューもそれぞれの家庭環境からくる名言の数々を笑いとともに提供してくれる。
わたしが一番興味を持ったのは、3人の中で一番謎の多い人物ランチョーだ。
まず、ランチョー役のアーミル・カーンの表情がいい。(顔もいい)
この映画で言いたい事を、監督は全てランチョーに言わせているのではないだろうか。
実際、映画のタイトル「きっと、うまくいく」もランチョーの口癖だ。
この映画の中でランチョーは多くの名言を残すが、その中でもひときわ素敵なセリフで終わりにしたい。
友人であるファルハーンが、動物写真家になりたいのになろうとしないことにしびれを切らして放った言葉。
なぜ動物が好きなのに機械と結婚(エンジニアになるという意味)するんだ。
成功の為だけにする勉強は真の「学び」とは違うことを何度も繰り返し説くランチョー。
自分がなりたいものは心が教えてくれる
とは、ランチョーのもう一つの名言だ。
[memo title=”Memo”]
ちなみに我が家では、この映画を観た4人全員が高評価だった。
年頃の若者が観ても、青春を終えた中年以降が観ても面白い映画というのは、クリスマスに毎年放送される「ホーム・アローン」くらいではないだろうか。
わたしはTOHOシネマズなんかでハリウッド映画や日本映画ばかり見ていてはいかんなあ、と感じた。
同じハッピーエンドでもインドが作るとこうなるのかと感心させられる。
所要時間171分。
これはやはり途中で登場人物たちが踊りだす部分に時間を割かれるためであるが、映画の中ではいいアクセントになっている。(さすがにちょっと長いが…)
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