老人は芸術である

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ヒッチハイクをしている外国人を車に乗せたことがきっかけで友人になったMichalさんというポーランド人がいる。
彼は翻訳家で、もう一線は退いているらしく時間に余裕があるらしい。
すでに妻もなくしており、世界中を自由に歩きまわっている。
先日は、イタリアに旅行をしていたらしく大量の写真がメールで送られてきた。
彼は何人かの友人に(メールのcc部分の情報で分かった)これらの写真を送っているようなのだが、素晴らしい写真が多く、一人で見ているにはもったいない。
日本では彼の撮った写真を持っているのはわたしだけのようなので、ここに素敵な写真の一部を公開する。(公開しても怒るような方ではないので念のため)
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【写真/2012年8月16日 Michalさんが送ってくれたItaryの写真・コロシアム】


Michalという名前はミッシェルと読むらしいが、中国語のニーハオの発音に似ているらしく、「ニーハオ」と呼んでくれ、と本人からは言われたので、わたしは彼を「ニーハオさん」と呼んでいる。
彼はわたしに英語で話しかけてくれた。
ニーハオさんは、エジプトを訪れるとエジプトの写真を、パプアニューギニアを訪れるとパプアニューギニアの写真を送ってくれる。しかも大量に。
今回のイタリアの写真もかなりのもので、30枚ほど一度にメールに添付して送ってくる。しかも旅行中はそうしたメールが毎日のようにつづく。今回は12通ものメールが写真つきでわたしのもとに届いた。
ある意味、迷惑メールである。
ふつうの人なら迷惑メールフォルダに入れて、アドレスをブロックしてしまいそうだ。
実を言うとわたしは彼の撮影した写真を拝見すると、あたかも自分が世界を旅しているような気持ちになるので結構嫌いではない。
むしろ次はどんな写真が届くのか期待してしまう。
今回の写真はイタリアだ。
ローマは一日にしてならず、という言葉があるとおりイタリアの首都はかつて大変な繁栄を誇っていたといわれている。
最初の写真「コロシアム」は有名な場所だ。「コロッセオ」とイタリア語ではいうらしい。
人と人とが殺し合いをし、それを観客席から見物していた場所がコロシアムだ。
下に写っている人が米粒のような大きさである。かなりの大きさだ。
わたしはこの「コロッセオ」を調べてみて驚いた。
西暦でいうと80年なのだ。
1980年ではない。桁が2つ少ないのだ。80年…正直想像がつかない。
100年前と言えば世代でいうなら3世代くらい前なのでなんとか想像がつく、しかし1000年を超えると時代が違う。
時代、というよりも世界が違う気がする。
写真をみてもわかるとおり芸術的である。
わたしはこの建物のデザインよりも年月に感動してしまう。
1000年を超える年月をよくぞ耐えてここまで来たな、と。写真でさえ感動するのだから、実際の建物を見た日には震えがおきるのではないかと思う。
こうした建造物をみると○○ハウスや○○ハイムなどの100年もつ住宅などと宣伝している家などは、3匹のこぶたに出てくるワラの家みたいなものだ。
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【写真/2012年8月16日 Michalさんの送ってくれたローマの写真】
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【写真/2012年8月16日 Michalさんの送ってくれたその他のイタリア写真】
彼は翻訳家だと職業をわたしに伝えたが、写真の腕もなかなかなのではないかと思う。
今回の写真も建物だけでなく、人物も写真枠に入れており建造物の大きさを際立たせている。
ちなみに彼はパナソニックのデジカメを使っていた。
どれも素晴らしい写真であることがご覧頂けたと思う。
全て紹介してしまうと迷惑メールならぬ、迷惑ブログになってしまうのでこの辺にしておく。
写真の腕がいいのか、建造物が芸術的でどこから撮っても絵になるからなのか。
たぶんそのどちらでもあるのだろう。
それにしても、「ただ古い」というだけで芸術になる気がしてくる。
その古さは10年や20年前ではなく、1000年単位での古さだ。
ここまでくると感謝さえ憶えるのは言い過ぎだろうか。
老人を敬(うやま)いなさいと言うが、最近わたしは素直にそう思うことにしている。
老人は、ただそこに「生きて」いるだけで価値がある。
自身が生きてきた証に他ならない。
古い建造物も同じではないだろうか。
わたしの友人の芸術家「大のの」が言っていた。
「1000年先に自分の作品を残したい」
わたしはこの言葉を聞いて、自分は1000年先に残る何かを作っているだろうか、と思った。
わたしがが死んでから1000年先の話。
1000年先の未来は自分では見る事が出来ないが、そこに自分の生きてきた証があれば、それは仕事に値する。
1000年前の作品はすべて芸術である。
老人もまた芸術である。

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