死者に会える場所

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Googleマップで時々自宅を見ることがある。
ストリートビューにすると、大抵は自分のいない時間帯の様子が写っている。
つい最近、自宅をGoogleマップで見た。
外に干した洗濯物の種類まではっきりとわかるくらい良く写っている。初期のGoogleマップより画質も向上しているようだ。

よく見ると道端の石ころや雑草まできれいに 写り込んでいることがわかる。
マウスのホイールボタンで画像を拡大すると、少し遠目に見えていた部分もかなりはっきりと見える。
写真には撮影された年月も表示されていた。
2014年5月とあった。今が2017年11月だから3年以上前である。

もしやと思い、試しに実家をGoogleマップで見てみることにした。
父と母が生きていた頃の実家が写っているのでは、と思ったからだ。

ストリートビューで実家を見た。
駐車場には、父の愛用していた乗用車と軽トラックが写っていた。
乗用車は、とうの昔に廃車手続きをしてあり、今はもうない。
軽トラックの方は、わたしが引き取ったので今は自宅にある。
写っているのは、現在はそこにないものばかりだ。

実家の写真を、マウスのスクロールボタンでズームしてみる。
2階のベランダに誰かがいるようだ。
色々な角度からみて見た。

それは亡くなった母が洗濯物を取り込んでいる様子だった。
写っている本人でさえ思い出せないであろう記憶がそこにあった。

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